2、30年前 / 夕琥
その金の瞳は何も映さない
最初に逢った時からそうだった
此方を見ているようで、決して何も見ていない
自分よりも随分と年上な筈のそれが、時折酷く幼く見える
強いのか脆いのか、彼にはその本質は計り知れなかった
何も映さずただ遠くを見ているだけのその瞳は、彼にはとても寂しいものに見えた
ただ、何かをずっと待ち続けている
それが見つかるまで、その金の瞳は決して光を灯す事はないのだ
夕琥視点から見た白竜。
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