#author("2023-02-12T19:52:19+09:00","default:mz","mz")
*フォレスタ:海の魔物編 [#kabca47a]

**関連キャラ [#v86deb30]
フィガロ マクベス ステラ

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#contents

**海鳴族 [#a4c32dae]

海を愛し、海に愛された種族。
元々の祖は、海竜と人とが交わったものとされている。

完全なヒトではなく、その身は精霊と人との狭間にある。
海の加護を受け、長時間海中にいることも可能で、海の事故で命を落とす事は限り無くゼロに近い。
また海から遠く離れた地では、生きることはとても困難。

元々短命な種族で、人としての生を終えた後、その身は海の精霊へと変化する。
とりわけ幼くして命を落とした者は、より永くの時間を精霊として過ごす事になる。
またこの種族の眼は皆青い海の色をしているが、その色の深さと純度の高さにはばらつきがある。
深い深い純粋な、深海の海の色に近いほど、精霊としての力はより大きなものとなる。
海の精霊となった者たちは海の美しさを作るものの一部となって回遊し、また同胞達を愛し守護する力をも持っている。

**海の魔物 [#j44f4d09]

ところが近年、この種族の精霊としての力に目をつけた魔物が居た。
最初はたいした力も持っていなかったが、脆弱な人の身でしかない彼らにとっては十二分に脅威であり、魔物は度々里を襲うようになる。
魔物は彼らを喰らいその精霊の力を我が物とし、どんどん力を増していった。
恐怖に怯えた彼らは魔物を必要以上に暴れさせないよう、自ら贄を差し出すようになった。
その罪悪感と自分たちの正統性を守るため、いつしか魔物は「海神さま」と呼ばれるようになる。
贄となった者たちは「海神さまのお力になりにゆくのだ」と教え込まれた。

魔物は一人喰らえば暫くの間は満足して大人しくなる。
そして、より強い力となる、深い眼の色をした者を好んだ。
贄に選ばれたのはそのような眼の幼い子供がほとんどだった。

この風習を暫く続けているうちに、海の怒りを買ったためかはたまた同胞の精霊の加護が薄れたためか、深い色の眼の子供が生まれる率は次第に減ってゆく。
そしてもう数十年の間、望む子供が生まれる気配はなかった。

魔物は飢えていた。
その飢えが頂点に達するかと思われた頃、ようやく待望の子供が生まれた。しかも同時期に二人。
族長の娘と、その従兄だった。
これでいつ魔物の要求があってもそれに応えることができる。
一族の者は安堵した。

その子供たちの世話は、一人の若者に託された。
恐ろしい魔物に喰われることを生まれながらに決められた子供。
若者は彼らの世話をするうちに、次第に愛着が湧いてくる。
そしてある日、若者は二人を連れ、眷属を捨てて逃亡した。

魔物は怒り、そして再び里を襲い始めた。

**逃亡生活 [#d914610c]

幼い乳飲み子を連れたマクベスは、追手に捕まることなくなんとか逃げ切りました。
彼は名前もつけられていなかった赤子たちに、それぞれフィガロ、ステラと名づけました。
フィガロは男の子で数ヶ月先に生まれた方、ステラは女の子で海鳴族族長の娘でフィガロの従妹にあたります。
一気に二人の赤ん坊の父親になってしまい、右往左往しながらもなんとかやっていたようです。

二人の子供もすくすくと元気に育ち、三人は眷属と魔物の二つの追手から逃げながらも助け合って暮していました。
幸いにも一度も追手に追いつかれることはなく。
子供たちは自分たちが何故逃げているのか詳しく知らされていませんでした。
自分たちの種族のことはちょっとだけ聞いていました。
生贄云々のくだりは流石に隠されていましたが、海と共に生き、海を愛する一族だということを。

フィガロたちが10歳になるかならないかの頃、マクベスさんは倒れてそのまま亡くなってしまいます。
元々短命だったのと、幼い子二人を抱えながらの逃亡生活はかなりキツイものだったようで。
その後は二人だけの逃亡生活が続けられます。

フィガロが13の時、ついに彼らの前に魔物が現れます。
とてつもなく巨大で、醜悪な海蛇。それが魔物の正体でした。
そこで逃げ遅れたステラが魔物の手にかかります。
そしてフィガロも全身に怪我を負い、精神的ショックから暫くの間記憶も失ってしまいました。

気付いた時には一人海の底。
何故自分が海中で生きていられるのか不思議だったけど、以前の記憶もおぼろげにしか覚えていなかったのでまあそういうもんなんだろうと納得します。
半年ほどの間海底をうろつきまわり、あるとき洞窟に迷い込みます。
そこには目を見張るほどのお宝が隠されており、フィガロさんコッソリそれを盗み出そうとしました。
で、アッサリ捕まってしまいます。
その後まあなんだかんだでその海賊のお仲間に落ち着いちゃったり。

**フィガロの加護 [#zb4e1a15]

13年前魔物に襲われはしたものの、ステラは他の贄のように喰われてはいません。
恐ろしい形相の魔物と泣き叫ぶ彼女の姿。
必死で掴んでいた手も敢え無く離れ、フィガロの記憶はそれ以降ぷっつりと途切れています。

気付いた時には魔物の姿は既に無く。
どのようにして追い払ったのか、全く記憶に残っていませんでした。
腕の中の少女は既に虫の息で、自らも満身創痍。
かろうじて意識を保っている、という状態。
その後息の絶えた従妹の身体を海へ還し、彼もまた意識を失いました。

意識を取り戻した時、フィガロは全く見知らぬ海の底に居ました。
それまでの自分のことも、ほとんど覚えていませんでした。
覚えているのは自分の名前と、過去の記憶の僅かな断片。
三人でいつも一緒に居た時の、所々の情景。
だけどその時、他の二人の名前も素性もはっきりと思い出すことはできませんでした。

その後フィガロは海賊の仲間に入り、やがて地上に出ます。
10代後半ぐらいの時、海賊としての生活にも慣れ身辺が落ち着いてきた(騒がしいのは相変わらずだけど)頃、潮騒の音に紛れて眠りに就くと、彼は夢を見るようになります。
それは忘れていた記憶の欠片たち。
少しずつ少しずつ、およそ一年半ほどの時間をかけて、彼は過去の記憶を取り戻しました。

最後に思い出したことは、ステラが彼に告げた最期の言葉。
「ずっと傍に居る」彼女はそう言っていました。
その時フィガロは漸く気付きます。
精霊となったステラが、今も彼の隣に居るという事を。

彼女はその人としての生を終えた後、海の精霊になる事を放棄してフィガロの為だけの精霊になっていました。
彼らの種族は同胞である精霊の姿を視ることができます。
ステラは人であった時よりも成長した娘の姿をとっていました。
フィガロが一人になってからの、彼の身に起こった数々の「加護」は、ステラの力によるものでした。
海の精霊は広く力を及ぼさなければならないため、一人に対してそこまで強い力は与えられないのです。

その後ステラは、フィガロに色んな話を聞かせました。
彼らが殆ど知らなかった、自分たちの種族の事。魔物の事。
また一族の誰もが知らない、精霊としてしか知り得ない事までも、彼女は話して聞かせました。

彼女は今も、フィガロの傍に居ます。
付かず離れずの距離を保ちながら普段は姿を隠していますが、彼が必要とすればいつでも、彼の前に現れます。


**青の光 [#r46c14e6]

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