約1000年前 0歳 双生児として誕生。城外で暮らす 5、6歳頃 王子として城に迎えられる 10代前半頃 前線に赴く。カナリアと出会う 約20年前 父から竜王の座を譲り受ける
年齢はおおよそ1000歳くらい。前竜王の何番目かの子。(直系) 竜族ではきわめて珍しい一卵性の双生児として生まれる。 竜族において一卵性双生児は半ばタブー的存在。もともとひとつであるはずのものがふたつに分かたれて生まれたため、成竜までの生存率はとても低い。 よって生まれた当初は直系から離れ、城の外で育てられる。少し大きくなるまで自分たちが竜王の子であるなどとは全く知らずに過ごした。 周囲の予想に反し、双児の王子は多少の体の弱さはあったものの、すくすくと育つ。
人間換算して5~6歳ぐらいの頃(実際は数十年が経っていたが)にようやく正式に王子として城に迎えられた。ただし、与えられた王子としての座は一つきり。 双児の王子は二人同時に表に出ることを許されず、名前も一つだけしか与えられなかった。 当時は他の親族に埋もれる程度の力量しかなく、目立たないがゆえの自由もあり、こっそり城を抜け出したりなど割合奔放な少年時代をすごした。
人間換算10代前半頃から戦場に出始め、その頃から王子は急激に力をつける。 他の面々ともひけをとらなくなり、やがてその中でも一目置かれる存在となった。 それまで「王子」としては歯牙にもかけられない存在だったが、こうなると周囲の者も認めざるを得なくなる。
父王から竜王の座をうけついだのは数十年前。 老王にはまだ多大なる力が残っていたが、片翼を失ったことが理由で現役を引退、今では深い洞窟の奥で隠居生活を送っている。 新竜王の選出は老王の判断。長老会やら他の王子やらからの反対の声も多々あったが、血統、力量、資質等から判断しても彼が選ばれたことは妥当だったと言える。
竜王が双児である事実は元々タブー視されていたため公然と口に出す者は居ない。 竜王自身もこの件に関しては一切触れない。 双児の片割れが今どうなっているのか、詳細を知るのは竜王ただ一人のみ。
王子として与えられた名前は「ラキアス」 王の座についたときに「ユーク・ラキアス」となる。 「ユーク」というのが「王」という意味も持ち合わせている古代竜言語なので、長老会とか年配の竜からは「ユーク・ラキアス」と呼ばれている。 一般には「竜王」とか「ラキアス王」とか呼ばれることが多い。人間側は竜王の名前なんざ知らないだろうから、ただ竜王と呼ばれてる。 近しい者からは「ラキアス」と。
通常はだいたい竜城に居る。人前に出るときは竜の姿がほとんどだが、プライベートは人の姿をとっていることが多い。本人にとってはどちらの姿もそうたいした違いは無い。 私的な繋がりがある相手は人の姿も知っているがそうでない相手にはあんまり知られていない。 人間側で人の姿を知ってる人はほぼ皆無。竜の姿ですらもあんまり見たことないかも…
ぱっと見はそうでもないが、内面結構激しかったりする。全てを表に曝け出したりはしない、が、話してみるとちらほらそんな面が垣間見えたりすることも。 考えていることはなかなか読めない人。 前線時代には感情をぶつけたりすることも多々あったようだが大人になったのか今はあまりそういうことも無い。昔からの友人らの前では素の部分も結構あるけど。日頃の鬱憤を出したりとか。 一人で多くのものを抱えてしまうようなところがあり、またそれをあんまり表に出さないので友人ズはちょっと心配。でもそれらをなんとかできてしまうくらいの器はあり、今のところ危うさも無いので生暖かく見守ってる感じ。 一人でどっか行ってしまうことも結構ある。一人になりたいときもよくあるらしい。
竜王は一卵性双生児。一つの卵から二頭の竜が生まれました。 通常竜は一度に一つ、時折同時に二つ三つの卵が生まれます。一卵一児に比べると少ないものの、二卵性三卵性は然程珍しくもありません。 ただし一卵性の双生児となると話は別。その割合は数百万分の一程に激減します。 永い竜族の歴史の中、一般竜にはそういった例もごく稀に存在しました。しかし竜王族に於いては、これまでの史上未だかつて無かったことでした。 竜族の中では一卵性の双生児は兇星とされています。本来一頭で生まれて来るべきものが二つに分かれた為、身体的にも非常に脆弱であり、その多くが長くは生きられません。
竜王の許に生まれ落ちた双児の兄弟は、その事実を抹消されてしまいました。当然極秘事項として扱われますが、醜聞はどんなに隠していても自然漏れてしまうもの。口には出さないまでも、その事実を薄々勘付いている者はそれなりに居るようです。 双児の竜の子供は一人の存在として育てられました。名前も一人分しか与えられませんでした。表には決して二人揃って出てくることは無かったので、他の者には彼らが双児であると言う確証を持つことはできませんでした。
竜王となる者には生まれた順やその出生に関わらず、竜王一族で最も力の在る者、またはその可能性を持っている者が選ばれます。 先の竜王には複数の子供が居りましたが、彼が老いて傷つきその玉座を離れたとき、選ばれたのは未だ若き王子。兇星である双児の片割れでした。 彼が選ばれた理由はその力故。若いながらも前線に立ち「戦鬼」の異名すら持っていた彼を、力の上で他の者も認めざるを得ませんでした。
それが今から二十年程前のこと。 時は流れ、二人居た筈の王子がどうなったのか。その真実を知る者は、当の竜王ただ一人のみ。
結論から言えばめでたく結ばれてハッピーエンドを迎えます。そこに至るまでは色々あったりするのですが。 そもそもこの結婚話、長老の誰かが『生意気な若造を困らせてやろう』とかほくそえんだのがきっかけだったと思います。竜王にしてみたらそれは面白くないわけですが、しかし特に断る理由も無いし他に決まった相手がいるわけでもないしでまあ話だけでも進めてみようかと。 自分が人間側にどういう風に思われているかってのは自覚してるから、少しでも無理矢理感があったり相手の本意に沿わないようであればきっぱりと白紙に戻すつもりではあります。現在はその様子見の段階。 姫様はどうやらけなげでまっすぐな人らしいので、竜王としては好感は抱いています。でもその分自己犠牲的一面もあるのではないかと懸念してもいます。 だから当の本人が承諾したとしても、もし他に想い人が居るともなれば、きっと縁談は無かったことになるのだと思います。 前述のように結局は結婚するのですが。