自己主張することが滅多になく、控えめで大人しい。一見ぽやっとしているがそれでいて結構芯は強い。人見知りが激しく自分からはなかなか打ち解けることができない。
庭師の父親と屋敷の下働きの母の間に生まれる。幼い頃は決して裕福な家庭ではなかったが、貧しいなりにもささやかに幸せに暮らしていた。 ある時父の仕事にくっついて行き、とある大きな屋敷の庭で遊んでいるところを一人の少年と出会う。年が近いということもあり、彼らはすぐにうちとけ仲良くなった。その後も度々幼い2人は近くにある森で無邪気に遊んでいた。 だが間も無くして父が病気で他界、心の拠り所を失った母親も借金を残して蒸発してしまう。借金の肩代わりをしてもらう代わりにカヤは母の勤めていたローゼンハイム家の使用人として働くことを命ぜられた。間を置かずして仲の良かった幼馴染の少年も外国へ行ってしまう。 それから数年、少年は帰ってきたが、その頃にはカヤはもう理解していた。彼が自分の仕えているローゼンハイム家と敵対関係にあるハインリッヒ家の跡取りであるということを。何より、彼らの間には大きな身分の差と言う壁があることを。年頃になり少年に対して幼い頃とは違った感情も芽生えていたが、どんなに逢いたくても逢いには行けなかった。 寂しくて幼い頃二人よく遊んだ森の中に足を向けたカヤは、思いがけず少年と再会する。最初こそ戸惑ってはいたがやはり想いを抑えることは出来ず、それから屋敷の人間の目を盗んで度々森へと出掛ける様になった。 忙しくて辛い日々の中、彼と逢えるひとときは何よりカヤの心の支えとなっている。